あおば百景

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奈良川源流域(土橋谷戸・西谷戸・本山池)

奈良川は鶴見川の支流の一つで、青葉区の北部を流れています。その奈良川の源流域に、横浜の原風景である谷戸・里山がわずかに残り、多くの生物たちが暮らしています。この谷戸は上流側から「土橋(つちはし)谷戸」「西谷戸」という名前がついています(写真は土橋谷戸)。

この谷戸の生態系を豊かなものにしているのは水環境です。源流の一つである本山池(ほんざんいけ) には多くの鳥たちが訪れますが、近年水質の悪化が進み、水生生物にとって厳しい状況になっています。

野鳥の宝庫

奈良川源流域は野鳥の宝庫です。その食物連鎖の頂点に位置する猛禽類の多さが、奈良川源流域の生態系を特徴づけています。ハヤブサ、チョウゲンボウ、ツミなどの猛禽類が生息し、特にチョウゲンボウは最も多いときで6つがいも営巣していました。彼らは西谷戸をエサ場としていましたが、西谷戸の下流側の開発により小鳥の数が激減したため猛禽類の生息も危うくなっており、営巣するチョウゲンボウの数も減っています。

ホタルの里

上流側の土橋谷戸ではヘイケボタルが自然発生し、その時期には幻想的なホタルの光を見に多くの人たちが集まってきます。毎年、市民団体によるホタルの観察会が開かれています。

ゼニタナゴ

奈良川源流域は神奈川県産ゼニタナゴの最後の生息地です。市民団体がWWF(世界自然保護基金)の支援を受け、玉川学園、神奈川県水産総合研究所と共同で生息環境復元の活動をしています。

里山型の公園

2003年度、土橋谷戸の南側の山が里山型の公園として整備されました。 奈良町第一公園のページをご覧ください。