あおば百景

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川間橋より見る枝垂れ柳の風情

 青葉区庁舎を見て谷本川を上ると、すぐ川間橋に出る。かの有名な北斉が描いた土橋がこの川間橋であり、当時通行料を三文取っていたので三文橋と言われたという。今は鉄筋の橋になってその面影はないが、橋より見ると右岸に建つ県立市が尾高校のグランドの境界に植えられた枝垂れ柳が美しい。

川間橋より見る枝垂れ柳

 枝垂れ柳は中国原産であるが、古く万葉集にも詠まれている樹木である。雌雌別種で雄株が多いので、ほとんどが接ぎ木で増殖している。今で言うクローン樹木である。

 谷本川の流れに沿う春の芽吹き時の枝垂れ柳は、堤の草花の開花もあって風情がある。このところ河川の汚染はとまり、流れには鯉が群れ棲み、川間橋より撒き餌をする人がいるらしく、橋の上から赤い鯉、黒い鯉が口を開けて群れているのが見える。傍で太公望の釣りを楽しむ姿もあって長閑である。

 よく鴨が群れ浮かび、時折は鷺や鵜が立つ光景も見られる。田園都市青葉区ならではの風物詩である。ここに鶴見川の河口より25キロ地点の標識が建った。川の流れはバクの形に似てると標識に記されているが、このあたりを親水公園にする建設が進んでおり、完成すれば一層楽しい場所になることであろう。

親水水辺
(山本 文義)